Bye Bye Babylon  [矢野沙織]

先月のレコード発売ツアー、たくさんの方々のご来場ありがとうございます。
それから会場関係者様各位、関わって下さった全ての皆さま、おかげさまでツアーを楽しく健康に終えることが出来ました。ありがとう。

ところで、CDを購入された方、会場にお越しくださった方はもうご存知のことと思いますが、今作では初めて作詞作曲を手掛けました。

その作詞には、私が随分子供の頃からお世話になっている名ピアニストであります、ユキ・アリマサさんの多大なご協力があってのことだったお話をしようと思います。

今作のレコーディングは1月末から2月にかけての飛び石スケジュール三日間で行いました。

だいたい作詞作曲にトライするとなるのだから、もうそれはそれは綿密な練り上げとか、なんかそれに伴うアレやコレやをしなくては、と思いつつ誰に相談していいか分からず(あまりにも恥ずかしく)悶々とすること約半年。

気付けばもう件のレコーディングの正に一週間程度前になっていました。

ここ15年の鬱積した言葉の羅列と多少乱暴なメロディーラインの構図のストックはあれど、もしやそれをどうやったら作詞作曲に結びつけるのか分からないんじゃないのか?と気付いた時には上記の通りレコーディングの一週間前。遅い。気付くの圧倒的に遅い。

矢も盾もたまらず、いつも合間に英語のご本など傍らにしているユキ・アリマサさんに、電話。電話。

きっとさぞ意味不明だっただろうと思いますが、なんとユキさんはかなり熱心に私から事情を聞き出して下さって、なんとか状況説明をすると、もう即日「とりあえず作った詩を送るよう」と。

もうこれは「過去15年程度こじらせたりかぶれたりしているやつを大人に見せるのが恥ずかしい」なんて言っている場合じゃない。

なぜならば、こちらは「も〜、仕方ないなぁ、面倒くさいなあ、意味分からないなあ…」と言われた上で頼み込んでゆくスタイルを予測していたのに、ユキさんはなんと「なんか楽しそうだからさあ。」と、俄然やる気になってしまって下さっているのだから…!

と、まあそんな手に冷や汗握りながら出来上がったのが
「Bye Bye Babylon」の作詞部分なのでした。

CDには歌詞カードもついています。
どうぞ手に取ってお読み下さい。

Bubble Bubble Bebop アルバム情報

写真は、私がユキさんと撮ってもらった一番気に入っている写真です。

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2012年、台湾にて。

年内のスケジュールも、追ってアップしてゆきます。
どうぞお楽しみに。

矢野沙織


2015年09月20日21:54 | Comment(0)

監獄学園  [矢野沙織]

好きな作家の新しく素晴らしいであろう作品に触れるのは私にとって少なからず体力のいることで、先日ツアーを終えてから読み出した「監獄学園」

誰にでもある時期のあの、「出たいけど出たくない現象」を代弁するかの様な「アゴなしゲンと俺物語」の幻から、どこか帰って来れていなかった私にとって監獄学園は大きな勇気となりました。

恥ずべき怠惰で無駄だと思っていた時間や嗜好が、実はそれ無しでは今は形成し得なかったのだぞ。と平本先生自身の作品を踏襲する形で訴えて来る素晴らしい作品。

振り返っても振り返っても気怠い真夏の昼下がりだったような若い日の思い出から少し駒を進めるべくお読み頂きたい。
「監獄学園」
ぜひ、「アゴなしゲンとオレ物語」と併せてどうぞ。
完全におすすめです。

矢野沙織

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タグ:監獄学園
2015年09月03日16:21 | Comment(0)